服部良一生誕100周年記念企画 ブギの女王 / 笠置シズ子
私が服部良一さん大ファンになったきっかけは、やはりこの笠置シズ子さんが歌うブギによるものが大きのです。80年代アイドル歌謡、GSなどからどんどん昭和初期へ興味が移っていったとき、もとロック少年としてはやっぱりこのへんのブギな感じがしっくりきたのでした。そこで、そんな昭和ブギにのめり込んでいった1985年に笠置シズ子さんが亡くなって、86年に追悼盤でもある、LP2枚組32曲入りアルバムを購入したのでした。その数年後CDによる版がでたことも知っていたのですが、LP版をもっていたゆえにスルーしていたのですが、その時点でかなり曲数が増えていたのですね、今回、図書館で入手したものは、そのCDの再発版でありさらに2曲増えていました。
笠置シズ子さんといえば、もちろん私が小さい頃はタレントとしてテレビとかにけっこう出演されていたのですが、歌手のイメージがありませんでした。「カネヨンでっせ」のおばさんのイメージしかなかったです。本当後追いでこの迫力ある歌唱をしりました。彼女は戦前から活躍していて、本来戦争中の時期が一番歌手としてのピークな時期であったのではないかと思えます。そう考えると非常に残念ですね。戦後にブギのピークが来ますが、そのブギが下火なると同時歌手を引退して女優業に専念し、二度とマイクを持つことがなかったそうです。ですから、私が小さい時にも歌手のイメージがなかったのですね。そんな彼女は本当のいみで、ブギの女王なのですね。こん回あらためてLP版のライナーなど読み返してみて、さらに機会があればその辺も触れられればと思います。きょうは、収録曲の記録メモ程度で。
また、再発のたびに音源が増えていますが、この辺の曲になるとレコード会社の原盤管理もあやふやで、いっぱんいSP盤などを所有している方からの音源提供で再発が成り立っているところもあるのですね。この版に追加収録されている「東京のカナカ娘 」と「ウェーキは晴れ」はそんな音源でのボーナストラックのようです。
ディスク:1
- ◎ラッパと娘
- ◎センチメンタル・ダイナ
- セントルイス・ブルース《ST.Louis Blues》
- ペニイ・セレナーデ《PENNY SERENADE》
- ◎ホット・チャイナ
- 美わしのアルゼンチナ《DOWN ARGENTINA WAY》
- センチメンタル・ダイナ
- ◎アイレ可愛や
- ◎コペカチータ
- ◎セコハン娘
- ◎東京ブギウギ
- さくらブギウギ
- ◎ヘイヘイブギー
- 恋の峠路
- 博多ブギウギ
- ◎大阪ブギウギ
- ◎ジャングル・ブギー
ディスク:2
- ◎ブギウギ時代
- ◎あなたとならば
- ◎ホームラン・ブギ
- ジャブジャブ・ブギウギ
- ◎ブギウギ娘
- ◎名古屋ブギー
- 情熱娘
- ◎ペ子ちゃんセレナーデ
- ◎買物ブギー
- アロハ・ブギ
- ◎ロスアンゼルスの買物
- ザクザク娘
- ◎モダン金色夜叉
- ◎黒田ブギー
- ◎ほろよいブルース
- ◎オールマン・リバップ
- ◎ハーイ・ハイ
- ◎ボン・ボレロ
- ホット・チャイナ
ディスク:3
- ◎雷ソング
- 七福神ブギ
- ◎タンゴ物語
- たのんまっせ
- おさんどんの歌
- ◎コンガラガッタ・コンガ
- 恋はほんまに楽しいわ
- ◎私の猛獣狩
- ◎めんどりブルース
- ジャンケン・マンボ
- ◎エッサッサ・マンボ
- 男はうそつき
- 東京ブギウギ
- 買物ブギー
- ◎ジャジャムボ
- ◎たよりにしてまっせ
- 新おてもやん
- 東京のカナカ娘
- ウェーキは晴れ
◎:LP収録曲
Soundsational Sort of Soul / Birds 'N' Brass
以前からスキャット関連のネタ調査中に発見して欲しいアルバムリストに載せたまままだ購入できていないアルバムをここにもメモしておきます。スキャット関連でBarbara Mooreを調べている途中で見つけたアルバムです。スキャットものもいちど体系だてて整理したいのですが、さまざまなアーティストのアルバムとかのゲストボーカルであったりしてなかなか難しいですね。以前作成したスキャットリストも未更新のままであります「スキャット(Scat)」。
そして、このアルバム「Sort of Soul 」なのですが、アルバム自体イージーリスニングのカテゴリですけど、いかにも70年代初期のファンキーというかサイケ感もありな感じでもあり、そういったサウンドの中でもスキャットとても映えますし好きです。
manual of errors SONOTA Birds 'n Brass
http://www.manuera.com/sonota/?search=artist&v=Birds%20%27n%20Brass
スキャットの女王Barbara Moore在籍のジャズブラスバンド。代表曲でもあり、最近SoundsationalシリーズとしてEP再発された、ちょうカッコいい"Sort of Soul" "American Woman"のオリジナルが収録されたアルバムです。ほかにもQuincy Jonesの"Soul Bossanova"や "Suger Suger"などやってます。もちろんBarbaraのスキャット全開!
まさに、小鳥とブラスですね、バーバラのスキャットは小鳥のように。さえずりとスキャットの関係なんかあるような。
収録曲
- Sort Of Soul
- American Woman
- Mexico Fiesta
- In The Summertime
飛行機ものでもあるのでしょうか。リズムが愉快- Fritzy Baby
- Chirpy Chirpy Cheep Cheep
- Return To Montana
- Sunspot
- All Souled Out
- Time Key
- Shaft (theme)
- Pop Off The Tops
- Melanie
- New Dawn
- Dizzy Lizzy
これ楽しいです。- Sugar Sugar
ナイスカヴァーです。パヤパヤがたまりません。- Funky Splanky
- Kung Fu Kid
- It's So Easy
- Soul Bossa Nova
- Sax Of Sorts
- Disco Kid
- Touch Of White
- Swamp Water
また、この「Soundsational」というレーベルはなかなかよいアルバムを出しているようなので要チェックです。さらに、情報が少ないのですが、アレンジャーであるKeith Roberts(SF作家かと思いました^^;)氏にも着目です。
発売元: Rpm-Retro
価格: ¥ 2,316
発売日: 2007/10/30
売上ランキング: 360692
つべからひとつかみ(Holiday version) - Billie Holiday / I've got my Love to keep me warm
最近1930年代に傾倒気味であります。この1930年代というのはジャズボーカリスト台頭のじきでもありますね。ビング・クロスビーその他とに続くナット・キング・コールにフランク・シナトラなどなど、や今回はつべつかクリスマス編にふさわしいクリスマスソングを残している方々もおおいです。この時代女性ボーカルといえば、以前観た映画「ニューオーリンズ」にも主演していたビリー・ホリデイでしょう。というわけで、今回は彼女のクリスマスソングを。彼女の生い立ちからするとクリスマスソングはちょっと複雑な思いもありますが(ここでは記載しませんがウィキペディ等参照)。
この時代の女性ボーカリストとしては、後世にもかなりの影響力のある彼女ですが、正直ウキウキのクリスマスソングが似合うのは60年代ポップのガールズポップですね。渋いクリスマスソングは前述のスタンダードな男性歌手の方々がたくさんいますし。独特な味わいのクリスマスソングとも言えるようなきがします。まあ、いろいろなクリスマスの迎え方があるわけで、このような曲も聴きたい時もありますよね。派手ではないけど、なんとなく暖まる感じな。まあ、そんあ愛に包まれていれば暖かいでしょうけどね。
- Billie Holiday / I've got my Love to keep me warm
作詞・作曲/アーヴィング・バーリン Irving Berlin
今回、別テイクは取り扱いませんけど、この曲もたくさんカバーが存在します(個人的にはLes Brown のインストものが好みでしょうか)。かなり歌手によっては、ウキウキクリスマス版アレンジで楽しい物もあります。どちらを好みとするかはいろいろでしょうけどね。今回はあくまでも30年代のボーカルにこだわってみました。
- Alice Faye - I've got my love to keep me warm
こちらがオリジナルかな。映画「陽気な街(On the Avenue)」の挿入歌。情のようなものが違いますね。
つべからひとつかみ - 流線形ジャズ/志村道夫
- 流線形ジャズ/志村道夫
作詞:藤原山彦、作曲・編曲:服部良一
正確にはニコニコ動画からなので、「ニコからひとつかみ」なわけです。戦前の日本、ここまでアメリカの影響を受けていたのですね。ある意味現在よりカタカナ英語オンパレードですね。当時「流線形(がた)」が世界的に大流行していたようです。自分がこの当時の写真などを見るときのワクワク感は、この流線形に大きく影響されていることは間違いないでしょう。つるんとしたカッコ良さがいいですね。デザインの流行は周期性があることは知られていますが、自分は幼少のころからこの流線型のデザインが大好きでした。車を購入する際も時代は角型ブームであるのに丸型の車を捜し求めたものでした。
流線形車両
ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道のプリンセス・コロネーションクラス蒸気機関車「ダッチェス・オブ・ハミルトン」、この機関車は流線形機関車として1938年に青と銀の塗装で製造され、アメリカ合衆国にわたり3,000マイルにわたる展示走行と1939年のニューヨーク万国博覧会への出品を経て、1942年にイギリスに戻った。
なんとも素敵なデザイン。同時期に蒸気機関からディーゼルエンジン化したこともデザインに影響を与えているのですね、また、大恐慌における製造コスト見直しの観点からも流線形だったのですね。
流線型 - トヨタ博物館
「ストリームライン(流線型)」は、自動車をはじめ、建築物、電化製品にいたるまであらゆるものに採り入れられ、急激な発展を遂げる。しかし、その拡大は一方で機能を失うところまで達し、実用性を見直す次のデザインが模索されはじめる。
このような背景で当時のニュース映像には流線形の車が多かったのですね、こういったデザイン復刻して欲しいです。そういえば、トースターも流線型でした。
曲のほうも流線形を意識したスピード感が当時しては超モダンだったことが想像できます。全世界的に見ても流行最先端ですよ。「あっというまに」というあたりが流行歌としてもJAZZとしてキャッチーですね。ところで、歌のなかの「スイングカット」ってなんでしょう。歌詞の流れからするとボクシングのことですね。個人的にはボクシングが戦前からポピュラーであったことにちょっと驚きました。歴史は古いのですね。
1854年2月(嘉永7年1月)のマシュー・ペリーの2度目の日本来航を記録した1956年のNarrative of the expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan[1](『ペリー日本遠征記』)に、同年2月26日に横浜で行われたペリー艦隊の水兵であるアメリカ人ボクサー1名、レスラー2名と相撲の大関・小柳常吉による3対1の他流試合の様子が記述されている。これが日本におけるボクシングに関する最古の記録となっており、この時、日本に始めてボクシングが紹介された
ボクシング-日本における歴史
1931年7月、拳闘ファンが急増した。スター選手の月収は1,000円以上で、帝国・大日本・日本・東洋など拳闘クラブ(ボクシングジム)も10を超え、税務署が財源として目をつけるほどであった
この時代私たちの親に聞いても幼すぎかつ田舎在住者であるため、当時のモダンさを聞きかじることができていないように思います(戦時中の苦労話はたくさん聞かされましたが)。むしろ、私たちの世代では祖父母の方が意外とモダンな感覚を持っていたかもしれません。わたしの場合、祖父母は母方は両祖父母とも私が生まれる前に亡くなっていましたし、父方の方も話をした記憶のあるのは祖母だけでしたが、記憶の断片にある考え方が、親の世代よりも現代に近い部分があるよう感じられることがあったように思います。
2011年 クリスマス用アルバム収集中です1
ここ数年、クリスマスアルバムを新しく入手していないので、スタンダーなもので未入手のものを中心にクリスマスアルバムを借り始めました。ちょっと遅いのですが、忙しさも一段落しているので、会社の帰りに図書館へより短いペースで貸出を続けようと思います。CDは一度には3枚しか借りられないので貸出期限の2週間単位ではとても集められそうにないので貸出ペース短縮でがんばろうかと思います。まず本日借りてきたのはこの3枚です。まだ聴きこめておりませんが収集の途中経過としてきろくしてメモしておきます
Christmas Album / Manhattan Transfer
自分にとっては、サントリーブランディーのCMのイメージが一番強いです。一時期かなり来日してテレビにもでていましので、アルバムとか一切持っていない私でもある程度認知しています。改めて聞くと長年人気があるのも分かりますね。なかなかコーラスの魅力を楽しめるアルバムとなっております。
- Snowfall,
- Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow,
- Santa Claus Is Coming To Town/Santa Man,
- The Christmas Song,
- Silent Night, Holy Night,
- Caroling, Caroling,
- Happy Holiday/The Holiday Season,
- A Christmas Love Song,
- It Came Upon The Midnight Clear,
- Have Yourself A Merry Little Christmas,
- Goodnight
発売元: Sony Special Product
価格: ¥ 690
発売日: 2006/12/05
売上ランキング: 2149
I Wanna Be Santa Claus / Ringo Starr
以前にも書きましたが、ビートルズの中ではジョージが一番好きなのです。しかし、最近彼らの曲を聴き直すと、リンゴもいいなあと改めて思っているところでした。カントリーなども面白く。そして、このアルバム、比較的最近の1999年リリースのアルバムです。レゲエアレンジのホワイトクリスマスなどいいですね。どのリンゴのアルバうもそうなのですが、ゲストミュージシャンと楽しんで演奏している感じがいいです。このアルバムもまさにリンゴサンタが楽しんでいる姿が想像できるアルバムです。
- Come On Christmas, Christmas Come On,
- Winter Wonderland,
- I Wanna Be Santa Claus,
- The Little Drummer Boy,
- Rudolph The Red-Nosed Reindeer,
[
[:movie:small]:movie:small]- Christmas Eve,
- The Christmas Dance,
[
[:movie:small]:movie:small]- Christmas Time Is Here Again,
- Blue Christmas,
- Dear Santa,
- White Christmas,
- Pax Um Biscum (Peace Be With You)
日本酒コマソン大全:VERY BEST OF
厳密にはクリスマスソングではありませんが、宴会シーズンということでお酒のCMソングスペシャルです。このアルバム、みんとり(@mint_lee)さんイベント『「ソノシート、凶暴につき2」』にて紹介されていたのでさっそく入手してみました。このアルバムはTV AGE シリーズのアルバムであり、濱田高志さんに選曲素晴らしいですね。セレクトされた曲の作家陣も、中村八大、浜口庫之助、三木鶏郎と豪華です。今回は日本酒にテーマを絞っていますので、まさにこれを聴きながら日本酒で頂きたくなるようなアルバムです(クリスマスとはだいぶイメージが違いますね)。
動画ありませんでしたけど、デュークエイセスのスキー正宗、最高でした。
- 初めての街でTraditional version / 西田佐知子 (菊正宗酒造)
(作詞:永 六輔、作曲:中村八大)
(P)1975 Kiku-Masamune Sake Brewing Co.,Ltd.
Licensed by Kiku-Masamune Sake Brewing Co.,Ltd.- 酒は大関こころいき / 加藤登紀子 (大関)
(作詞・作曲・編曲:小林亜星)- 清酒音頭 / 五月みどり 神戸一郎 (日本酒造組合中央会)*
(作詞:吉野敏夫、作曲:浜口庫之助)- 白雪の唄 / 倉本直美 (小西酒造)
(作詞:藤吉正孝、作曲:土田啓四郎)- 北の誉 自然がある / トメ北川 (北の誉酒造)*
(作詞:角 耕作、作曲:親泊正昇)- かっぱの唄 / 楠トシエ (黄桜)*
(作詞・作曲:田中正史)- 三宅本店(千福)グラスをのぞくフラミンゴ / ダークダックス (三宅本店)*
(作詞:サトウハチロー、作曲:いずみたく)- 白雪の唄 / 井沢八郎 (小西酒造)
(作詞:藤吉正孝、作曲:土田啓四郎)- 人は心 酒は金露 / 篠ヒロコ (キング醸造)
(作詞:山川啓介、作曲:いずみたく)- 日栄 酒の唄 / 北野路子 (中村酒造)*
(作詞:山上路夫、作曲:いずみたく)- 福正宗 / 天地総子 (福光屋)*
(作詞:作者不詳、作曲:天地真佐雄)- ぐっすりねちゃった(合同酒精の歌)/ 益田キートン (合同酒精)*
(作詞・作曲:三木鶏郎)- 清酒 菊川の唄 / 久里千春 (菊川)*
(作詞:野坂昭如、作曲:いずみたく)- 酒は三楽 / 楠トシエ (メルシャン)*
(作詞・作曲:三木鶏郎)- キンシ正宗 / 山本茉実 (キンシ正宗)
(作詞:風間硅介、作曲:小六禮次郎)- シラユキ・スーパーカップの唄 / ハニー・ナイツ (小西酒造)
(作詞:藤吉正孝、作曲:土田啓四郎)- みんなのお酒 白鶴だ! / デュークエイセス (白鶴酒造)*
(作詞:山上路夫、作曲:いずみたく)- 月桂冠 / ダークダックス (月桂冠)*
(作詞・作曲:三木鶏郎)- スキー正宗・春日山 / デュークエイセス (武蔵野酒造)*
(作詞:作者不詳、作曲:大野雄二)- 清酒ジングル / 浜口庫之助 中原美紗緒 (日本酒造組合中央会)*
(作詞:吉野敏夫、作曲:浜口庫之助)- 松竹梅「焙炒」 振り返れば青春 / Ikuko(野口郁子) (宝酒造)
(作詞・作曲・編曲:桜井 順)- ゴールド大関 ロッキングタイム「ゆれる」 / 小林亜星 (大関)
(作詞・作曲・編曲:小林亜星)- 月桂冠 美しく酔う / 木本いず美 (月桂冠)
(作詞:岩崎利一、作曲:鈴木邦彦)- 酒と泪と男と女 / 河島英五 (「黄桜」CMソング)
(作詞・作曲:河島英五、編曲:宮本光雄)
(P)1976 NICHION INC. Licensed by NICHION, INC.- 新三共胃腸薬サウンド・ロゴ(顆粒つき) / ダークダックス(第一三共ヘルスケア)*(Bonus Track)
(作詞:?電通、作曲・編曲:小林亜星)- パンシロンの歌 / 天地総子 (ロート製薬)* (Bonus Track)
(作詞:西谷尚雄、作曲:淡の圭一)- お酒の唄 / 花井真里子(Bonus Track)
(作詞:山北由希夫、作曲・編曲:櫻田誠一)*モノラル
上海リル&上海帰りのリル 「誰かリルを知らないか」
最近、たて続けに昭和の和ジャズもののコンピ聴くことが多くありました。そんななかで、自分がこの辺の昭和ジャズに興味持ちはめて以来、気になりの曲はこの曲です。
- 上海リル / 江戸川蘭子
作詞:アル・デュバン, 訳詞.服部竜太郎 作曲:ハロルド・ウォーレン。 - 上海帰りのリル / 津村謙
作詞:東条寿三郎 作曲:渡久地政信。
どちらの曲もそれぞれ様々人たちによってカヴァーされ大ヒットしてる曲です。とくに最初「上海リル」は私が最初に昭和初期歌謡に興味をもった吉田日出子さん「上海バンスキング」でも歌われていた曲であり印象があります。
「上海帰りのリル」の方は流行歌として流行っていた存在をうっすら知っていました。とくにここからは記憶が曖昧なのですが(本日書店にて調査するも調べきれず)、この曲のリルのイメージが自分の中では井上靖氏の自伝的小説シリーズ『しろばんば、あすなろ物語など』のイメージとかぶるのです。井上氏の小説は後にやや難しい方の有名作を少し読んではいますが、この自伝的小説が大好きなのです(NHK少年ドラマシリーズの影響有り)。この辺の小説の中で出てきた記憶があるのですが、本日書店でざっと限りでは確認できませんでした(記憶違いかも)。その小説の印象で当時とにかく「リル、リル」と流行ってすごかったらしいですね。と、ここまで書いて、井上靖の伝記的小説であるとすると年代があわなかいなという気もしてきました。「上海リル」の方だったのかな?さすがにそちらは、社会現象になるまで流行らなかっただろうし。もやもやは続くです。
そして、この2曲の流れは、大瀧師匠の1999年のリリース作品「日本ポップス伝2」の第2夜でも扱われるので有りました。「上海リル」は洋楽のカヴァーでり、日本でも人気な作品、そして「上海帰りのリル」
- Shanghai Lil
こちらが原曲。コメディ・ミュージカル映画「Footlight Parade」の挿入歌。この観たことはないのですが、上海を舞台にした映画という訳ではなさそうです。
- Footlight Parade (1933) Trailer
その他の方々のバージョン
- 上海リル / 川畑文子
三根徳一作詩 編曲。最近入手した「昭和ジャズ浪漫」に収録されているのはこの曲。
- 上海リル / ディック・ミネ
- 上海帰りのリル / 青江三奈
「日本ポップス伝2」において、これらの曲を扱ったのはいわゆるブルース歌謡の流れでの説明であったので、このカヴァーは正しい流れと言えるでしょう。
SP講談 二〇世紀之大衆藝能 VOL.14〜 参加メモ2
2011-11-04 SP講談 二〇世紀之大衆藝能 VOL.14〜 参加メモ1のつづきです。
検証 歌謡曲からJ-POPへの道筋 3 口演のあらまし 本編
昨日に引き続き、瀬川さんのイベント参加メモの続きです。なんかほんとメモ書きの羅列で申し訳ありません。自分であとから色々と探求するためのキーワードメモですのでわかりにくいですが続けます。
本編のにての、ジャズからロックン・ロールへの変遷のあらましは、こんな感じからスタートでした。
50年代から60年代初頭は、ロックンロールの定着時期、ビックバンドからスモールコンボの時代でした。ジャズの世界でも、ビックバンドよりモダンジャズのスモールコンボへとなっていったようです。ロックということで弦楽器の位置付けの説明から、アーネスト・カイによるハワイやアメリカのジャズを導入。ベニー・グッドマンに代表されるスモール・コンボの話、その頃に電気(あえてこう呼んでた)ギターが注目されていた。また、バッキー白片さんも初期はジャズバンドでリズムギターを弾いいていたなどの前提知識の説明後に、時系列で歌謡曲をかけて行きました。
- 田端義夫「街の伊達男(ズンドコ節)」
2台のギターで演奏、リードギターが田端義夫さん。後半が洋楽っぽいフレーズ。伴奏はテイチクのテイチクミュージシャン瀬川先生談「テイチクの有名なギター伴奏者吉田末男さんではないか、田端さんはJAZZ好きで、戦前ダイナとか歌ってました。」田端義夫さんは、もともと春歌ベース作った曲であるためレコード会社がなかなかレーディングしてくれな方ため、大阪のスタジオで自主制作したらしい。
- ビューティー・フラ / 灰田兄弟
弦がたっている楽曲として紹介されました。瀬川先生談「エキゾチックですね、よくできています。ハワイアンは学生バンドを中心に流行っていました。」灰田兄弟がそうであるように、当時の学生バンドは中心となっていたのですね。
- 東京バガボンド / チャック・ワゴン・ボーイズ
井原高忠氏や男爵家の次男である黒田美冶氏の話など。音源はかかりませんでしたが、このチャック・ワゴン・ボーイズがバック演奏したひばりさんの「チャルメラソバヤ」オリジナルが無かったのでカバー演奏で。
- 小坂一也とワゴン・マスターズ~ワゴン・マスター
瀬川先生談「ちょうど映画ハイ・ヌーン(真昼の決闘)が流行ったころですね。」また、作曲のレイモンド・服部氏のことも少し触れました。中村とうようさんが、黒人のカントリーも存在したと言及していた話。
- 小坂一也/ハートブレイクホテル
プレスリーもカントリーからということで、小坂一也さんがカヴァー。瀬川先生談「日本ではさほどヒットせずでした。」カントリーからロックへ話をされ、日劇ウェスタン・カーニバルの前身は有楽町ビデオホール(よみうりホール)でウエスタン中心で行われていた。この流れで、曲直瀬プロダクションの渡辺美佐さん姉妹関連の話も触れられていました(ビデオホールでウェスタン・カーニバルを始めた曲直瀬プロダクションの姉に相談して日劇の方をヒットさせ、美佐さんにかっさらわれたことなど)
- 平尾昌晃 監獄ロック & ルシア
当時リトル・リチャードのカヴァーである「ルシア」かなり貴重であるとおっしゃってました。サックスなど、まだジャズの影響が強く残ってます。当時のジャズミュージシャンには1コードのみで演奏しているなどと軽蔑されていた話(北中さんはその報告へ話を振ろうとしているのですが、瀬川先生はあまりその話には乗ってこなかったようです)。この訳詞の「音羽たかし」という人物はレコード会社キングのスタッフの連盟のペンネームだそうです。キングレコードが音羽に有ったことかららしいですね。
- 山下敬二郎/バルコニーに座って
北中さんは、山下敬二郎さんが晩年まで、ハードロックンロールを歌っていた事を高く評価していました。こちらの訳詞の渡船人という人物も類似のペンネームであるだろうという話題をされていました。「わたりにふね」ですからね。
- 堀 威夫&Swing West / ロカビリー剣法
大瀧師匠も絶賛のひばりさんの最高傑作「ロカビリー剣法」この曲をインストでのカヴァーです。スイングウェストは、あのホリプロ創業者の堀 威夫さんのバンドということでも有名ですよね。これも、サックスがフィーチャーされており、まだJAZZ色が強ですね。作曲の米山正夫さんが色々なタイプの作曲ができるとみなさん評価されていました。北中さんは、当時、ロカビリーなどの洋風なものが時代劇に使われる感覚が嫌だったそうです。でも、当時の日本人はごく普通な感覚として受け入れていたらしいです。動画ひばりさんのバージョンで。本当は有名なチャンバラシーンの動画が良かったのですけどね。
- 坂本九 / GIブルース
「上を向いて歩こう」のブレイク以降にこのパンチの効いた唱法はみなさん高く評価していました。60年代になるとサウンドも唱法もだいぶ独特なものになってきています。この唱法関しては、プレスリーの唱法と母親の小唄のミックスしたものが米国で受けたとの話題が出てました。
- 田辺昭知とザ・スパイダース&フリフリ
それまで、ラウンジ的な楽曲を演奏していたスパイダースがビートルズ等のイギリスのサウンド影響を受けてクラウンからデビューした時の曲。三三七拍子を元にしたことは有名であり北中さんもおっしゃってましたが、さらに、じつはこれはブラジルの「バイーヤ」の影響を受けているのではないかとの解説でした(なるほど)。かなりソリッドなギターサウンドに仕上がっていますが必ずしも大ヒットというわけではなく、その後の浜口庫之助氏によるヒット曲路線になってしまいましたが、この曲が大ヒットしていればその後の日本のロック流れも大きく違っていたかもとのことでした。
- フォーク・クルセダーズ /
彼らの有名な自主制作盤「ハレンチ」からの曲。北中さんは当時大阪在住であり、サンケーホールで彼らのコンサートを聴いた時、この盤を見かけた記憶があるそうです。買っておけば良かったと非常に後悔されていました。この曲は彼らが様々なタイプの音楽性を持っていたことを説明するための選曲でした。ハリー・ベラフォンテ風都の説明。瀬川先生はあきれたぼういずの影響があるとおっしゃってました。
- Kyu Sakamoto / Sukiyaki
この日最後の曲としてこの曲を選曲していました。この曲はいわゆる、ジャズの感覚とロックの感覚がうまくミックスしている名曲であるとのことでした。象徴的なのはビートルズ抑えてビルボードNo1わけですが、その辺の事を瀬川先生は「当時のキャピトルのディレクターであるデイヴ・デクスターがいわゆるロックであるビートルズよりもよりジャズ的なものが好きだったから」とおしゃってました。この辺を後でググッて見たところこの記事を見つけました『上を向いて歩こう特集』
だらだらメモでまとめになってませんけど、かかった選曲で雰囲気はある程度お分かりになったかと思います、北中さんや瀬川先生の発言内容は、私のフィルターがかかってしまっているので正確でないことをお断りしておきます。やはり、歌謡史てきな大枠での特集は範囲が広くて詳細までは捉えきれませんよね。個人的にビートルズのデビュー直前の全世界的な音楽状況に非常に興味あったので有意義な時間を過ごすことが出来ました。