上海リル&上海帰りのリル 「誰かリルを知らないか」
最近、たて続けに昭和の和ジャズもののコンピ聴くことが多くありました。そんななかで、自分がこの辺の昭和ジャズに興味持ちはめて以来、気になりの曲はこの曲です。
- 上海リル / 江戸川蘭子
作詞:アル・デュバン, 訳詞.服部竜太郎 作曲:ハロルド・ウォーレン。 - 上海帰りのリル / 津村謙
作詞:東条寿三郎 作曲:渡久地政信。
どちらの曲もそれぞれ様々人たちによってカヴァーされ大ヒットしてる曲です。とくに最初「上海リル」は私が最初に昭和初期歌謡に興味をもった吉田日出子さん「上海バンスキング」でも歌われていた曲であり印象があります。
「上海帰りのリル」の方は流行歌として流行っていた存在をうっすら知っていました。とくにここからは記憶が曖昧なのですが(本日書店にて調査するも調べきれず)、この曲のリルのイメージが自分の中では井上靖氏の自伝的小説シリーズ『しろばんば、あすなろ物語など』のイメージとかぶるのです。井上氏の小説は後にやや難しい方の有名作を少し読んではいますが、この自伝的小説が大好きなのです(NHK少年ドラマシリーズの影響有り)。この辺の小説の中で出てきた記憶があるのですが、本日書店でざっと限りでは確認できませんでした(記憶違いかも)。その小説の印象で当時とにかく「リル、リル」と流行ってすごかったらしいですね。と、ここまで書いて、井上靖の伝記的小説であるとすると年代があわなかいなという気もしてきました。「上海リル」の方だったのかな?さすがにそちらは、社会現象になるまで流行らなかっただろうし。もやもやは続くです。
そして、この2曲の流れは、大瀧師匠の1999年のリリース作品「日本ポップス伝2」の第2夜でも扱われるので有りました。「上海リル」は洋楽のカヴァーでり、日本でも人気な作品、そして「上海帰りのリル」
- Shanghai Lil
こちらが原曲。コメディ・ミュージカル映画「Footlight Parade」の挿入歌。この観たことはないのですが、上海を舞台にした映画という訳ではなさそうです。
- Footlight Parade (1933) Trailer
その他の方々のバージョン
- 上海リル / 川畑文子
三根徳一作詩 編曲。最近入手した「昭和ジャズ浪漫」に収録されているのはこの曲。
- 上海リル / ディック・ミネ
- 上海帰りのリル / 青江三奈
「日本ポップス伝2」において、これらの曲を扱ったのはいわゆるブルース歌謡の流れでの説明であったので、このカヴァーは正しい流れと言えるでしょう。