「大滝さんが選ぶポップス・アルバム100」その15(086〜090) 〜 60年代中期のアメリカン・サウンド 〜
「サウンド・レコパル」1981年6月号の特集より表題「大滝さんが選ぶポップス・アルバム100」紹介その15。
今回は、60年代中期のアメリカン・サウンドということですが、全体的にいかにこのころのブリティッシュロックが凄かったかを思い知らされる結果ですね。まあ、師匠の選択の趣味も影響しているかも知れませんが、みなさん見事にイギリスの影響受けているようです。ただ、いまでいうソフトロックの原型となっているグループが多いのは注目ポイントですね。ブリティッシュ・ロックをアメリカ風に解釈したらこうなったみたいな感じでしょうか。個人的にはあまりこれまで聴いてこなかったグループが多いので、この教えからまただいぶ楽しめそうです。
「」内は大瀧師匠のコメント
- 086 ゲーリー・ルイス&プレイボーイズ/ ジス・ダイヤモンド・リング
「ボビー・ビーのグループ版。スナッフ・ギャレット好プロデュース。」コメントの通り、プロデューサーとしてもスナッフ・ギャレットをだいぶ評価しているようですね。フィル・スペクターとの関連もありスナッフ・ギャレットとの仕事として別にまとめる必要がありそうです。また、ゲーリー・ルイスは有名なコメディアンであるジェリー・ルイスの息子さんですね。ロンバケファンであるならば、師匠の勧めいてるアルバム収録曲ではありませんが「Everybody Loves A Clown」の方が大ヒット曲のダイヤモンド・リングよりも馴染みがあるかも知れません。アーチスト: Gary Lewis & Playboys
発売元: Taragon
価格: ¥ 1,937
発売日: 1999/03/09
売上ランキング: 362461
- 087 ヴォーグス/ ユア・ザ・ワン
「ペトラ・クラークの歌だったとはネェ。」この動画タイトル曲は「幸せな結末」の歌い出し部分の元ネタとされています。師匠はペトラ・クラークと言っていますが、要は、トニー・ハッチの曲であることを強調しているのでしょう。イギリスのバート・バカラックと言われるトニー・ハッチも単独特集ネタですね。ヴォーグス自身はあまり日本でヒットしていないこともあり情報は少なくてほとんど知らないのですが、コーラスワークがすばらしい、ソフトロックなグループですね。レコ部でも有名なロジャー・ニコルスなども曲を提供しています。なぜにこれほど作家陣が充実しているのか謎ですね。
- 088 アソシエーション/ グレーテスト・ヒッツ
「20歳前はこういうバンドを目指していましたネェ。」アソシエーションみたいなバンドって妙に納得してしまいます。大瀧師匠のヴォーカリストとしてのピーク時(はっぴいえんど時代)にこういうもう少しポップ寄りな曲やっていたら良かったね(でも売れないんだろうな)。
- 089 レフト・バンク/ ウォーク・アウェイ・リニー
「ピンク・レディーもカバーしている名曲。」改めて、『ピンク・レディー・イン・USA』が名盤である事を再認識であります。ビートルズの良い影響を受けているよりソフトになってますね。アーチスト: The Left Banke
発売元: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
発売日: 1998/12/09
売上ランキング: 477192
- 090 ビージーズ/ ファースト
「ビートルズのメロディアスな部分をより強調したイギリスよりアメリカで大ヒット。」ビージーズは小学生の時に「小さな恋のメロディ」で原体験。レコード買わなかったけど、カーペンターズよりも前に触れた洋楽だっかもです。ただ、その時はビージーズをまったく意識していませんでしたので、このグループを最初に知ったのは多くの日本人と同様に「サタデーナイト・フィーバー」からですね。たしかに70年代はアメリカでヒットしているけど、イギリスってイメージでした。60年代中期アメリカン・サウンドへ分類されるのですね。確かに記録を再確認すると全米ヒットからでした。また、「Melody Fair」は日本のみのシングルカットだったのですね。しかもオリコン3位だし、いかに日本人が「小さな恋のメロディ」好きかですね。しかも、このアルバム来月再リリースしますが激安価格で入手出来るみたいです。買っちゃおうかな。ビートルズの中でもポール好きにはたまらないかもね。