谷啓さん突然の死、78歳

 クレージーキャッツのメンバーとして映画「無責任」シリーズなどで活躍し、“ガチョーン”などの流行語も生みだした俳優の谷啓(本名・渡部泰雄)さんが11日午前5時ごろ、入院先の杏林大学医学部付属病院で亡くなった。
 78歳。告別式などは未定。10日午後6時ごろ、東京都三鷹市内の自宅の階段でつまづき顔や頭を強打、同病院に運ばれていた。
 東京都出身。高校時代からトロンボーンを始め、ミュージシャンを目指して中央大学在学中の1953年、原信夫とシャープスアンドフラッツに入団。米国のコメディアン、ダニー・ケイをもじって芸名を“谷啓”とした。
 その後、フランキー堺とシティ・スリッカーズを経て、56年、ハナ肇植木等らがいたコミック・バンドのクレージーキャッツに加入。2人に続く「第3のスター」として売り出された。
(2010年9月11日14時30分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100911-OYT1T00475.htm

大変ショックでございます。クレージーの中では一番ミュージシャンとして活躍してるイメージがありましたが、実は一番コメディアン志望だったのですね。谷さんのミュージシャン独特の悪乗り延長のギャグが好きでした。谷啓さん的お笑いのセンスや音楽の向い方に勝手にロックを感じてしまっていました。いろいろ周りの人が難しいこととかいっても、最後には「がちょーん」や「びろーん」で崩壊させてしまうセンス好きです。音楽的にも、残念ながらクレージーが本格的に演奏ギャグやっている頃はリアルタイムで知りませんでしたが、不良ジャズミュージシャンのおふざけ延長のスタイルは当時としてもものすごくモダンなものであったのでしょうね。谷啓さんのクレージー初期のころまでの音楽スタイル、今また注目中のところでしたのに残念です。

  • Chiemi Eri - ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
    裏を取りきれていないけど、この曲を収録時期にシャープス&フラッツに入団していたはずで、当時「スイングジャーナル」誌上で
  • 黒い瞳 / フランキー堺とシティ・スリッカーズ
    スパイク・ジョーンズ的なものこそ自分の音楽の原点だと思ってます。

自分にとって谷啓さんを一番意識したのはいつかな、物心ついたときからテレビに出ていたからね。当然、コメディアンとしての谷啓さんだし、それが一番正しい側面であったのでしょうけど、ミュージシャンとして「ヘー」と思ったのは、「笑って笑って60分」でのスパーマーケットのコーナでした。

追悼で大瀧さん関係していた小林 信彦さんの「テレビの黄金時代」を読んで正しい「がちょん」のやり方を復讐しようと思ったのにすぐ出てこないのも残念。
往年のクレージー映画や谷さん自身が主演された映画も必見なのですが、実は世代的にこんな映画にも思い入れがあります。

谷啓さんの亡くなられ方、まだまだな年齢だと思いますけど、なんかミュージシャンぽい亡くなられ方じゃありませんか。ご冥福をお祈りいたします。


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