中小のソフトウェア開発会社の抱える問題点

5年ほど前に書いたものですが、状況は相変わらずと言うことで転載

  • 中小企業の経営課題に応える提案ができない。
  • 品質・コストのトラブルが多い。

の二点の問題をクリアすることが重要であると考えています。

このためには、まず、中小企業のIT化推進に充分応えられる力をつける。コンサルティングをもっと意識するべきである。
「元請・一括請負」を基本とする場合、一見安定するように見える大企業へのアプローチ中心をやめる。(大企業の仕事を否定しているわけではない)大企業からの仕事はどちらかというと棚ぼた的な仕事が多いのではないでしょうか、それゆえ依存度を高めるのはリスクが返ってあるように思われる。資本関係のある下請け企業でも今日、切り捨てられる状況にあって、あえて大企業をターゲットとすることはないのではないか?ターゲットには、むしろ中小企業にして、しかもこれまでのたなぼた的発注ではなく、積極的な営業が重要である。そのためには、前述したコンサルティング力を強化した営業を展開するべきでしょう。
中小企業を顧客とした場合、発注権限はその会社のトップであり大会社のシステム担当よりコスト意識が強いため、営業は大変困難になることが予想されますが、こちらの提案するシステムも単にコスト削減といったシステムでなく、費用対効果の追求や経営課題の解決、運営面のサポート・フォローといったところまでのコンサルティング力を問われる営業展開が必須となるでしょう。
かなり努力を必要としますが扱うシステムは小規模で基本的には大きくても3ヶ月程度で納品できるようなシステムを中心とし、絶対的な顧客数を増やすべきでしょう。短い納品サイクルを並列で多重化することが必要です。この回転が回れば、資金繰りリスクを回避できるとも考えられます。
また、このサイクルに非常に重要なのは先に記述した二番目の品質・コストのトラブルを最小にする努力でしょう。さらに、積極的な営業展開をするためには、同業者との横連携を模索してみる必要があるのではないでしょうか?その場合単に外注に出すあるいは仕事をもらうという関係でなく、共同でプロジェクトを進めていけるような仕組みは取れないでしょうか?技術面での情報共有ということもさらに含めるともっと面白そうですね。