「プロとアマチュア」(3分間スピーチねた<復刻>)

最近、特定の分野においてプロ顔負けの知識を持った素人(アマチュア)が増えてきています。私たちのかかわっているソフトウェア産業はもともと傾向が大きい分野で有ります。それは近年のLinuxに代表されるようなオープンソース運動のようなハッカーによる活動にも現れていす。オープンソースのソフトウェア等はまさにアマチュア(ハッカー)の仕事そのものです。
もともと、ハッカーの語源あるところのハックという動詞は「やっつけ仕事」の意味を持ちます。米のハッカーたちはこのもともとの意味を逆手にとってつかっているようです。「やっつけ仕事でちょちょいとこんなすごいソフトが作れちゃったよ」と自分のアイデアの良さや頭の良さを表現したいのでしょう。ハッカーたちにとってすばらしい「ハック」とはスーツを着たプロが1年をかけて作成するようなソフトを同等かそれ以上の出来で1週間程度で仕上げてしまうようなことをさすようです。
努力と根性のハッカーは基本的には存在しないのでしょう。それよりも問題なのはプロが1年かかってしまうことの方なのではないでしょうか?他の産業で見られないことです。それは、このソフトウェア産業そのものが未成熟な産業であることの証でしょう。そのことを認識せずにオープンソース体制のソフトウェア開発のすばらしさばかりを評価するのは危険です。
ソフトウェア産業そのものが未成熟であるうちはハッカー的に仕事を取り組むほうが楽しそうですが、能力がつりあわない人にとっては苦痛でしょうね。一刻も早い産業プロセス自体の成熟を期待しつつ半分はハッカー的ものに魅力を感じる今日この頃です。

ハッカーとクラッカーの違いについてはまた今度、さらにはMITとの関連もこの辺の話をシリーズ化しましょうか?でも飽きっぽいから次は違うテーマでしょうね。(でもオープンソースがらみ話が続いてる・・・)