昭和3年このろの流行歌 日本レコード文化史 - 昭和SP盤時代記録大全集 - 日本の流行歌史大系 総覧

先日、図書館にて借りてきたこのCDセットの解説本です。このセット、流行歌史の年表が中心の解説書と収録曲の歌詞集および60枚のCD(全909曲)で構成されています。各CD、解説書、歌詞集はそれぞれ別々に貸し出されています。今回この「総覧」を借りてきたのですが、CDは一度に3枚の貸出しかできないので、全60枚は気長に収集いたします。この「総覧」はとにかくサイズが物理で大きくて読みづらいですし、年表形式なので、いつでも手元に置いておきたい資料ですね。でもこれ購入する30万近くするらしいです。やはりこういった資料は図書館ならではですね。比較的借り手が少なそうなので、必要なときには借りられそうなので、ちょくちょく借りたいと思います。
この「日本の流行歌史大系」について書かれているブログ、個人で購入されたのですね、凄いです。
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年表ないの歌謡通史まではフォローされていませんが、CDに収録されている曲は全曲、年代と作家および演奏者がデータベース化されているサイトです。大変ありがたいです(このCDリッピングするときに正しくアーティスト情報とかが反映されないので、このサイトの情報を参考にしました)。
ダイセル化学工業株式会社・日本の流行歌史大系のデータベース
その資料からのメモです。あつかう年はこの年表の最初の年、昭和3年です。このとしから、各種外資系レコード会社からレコードの発売が始まったのでした。意外に思ったのは、最初はコロンビアよりビクターの方がたくさん流行歌を出していたのですね。国産流行歌レコード1号はビクターからの「出船の港 / 藤原義江」であることはいろいろな所で語られていますよね。また、ある意味洋楽系ポップスの元祖二村定一さんは、同じ月にコロンビアとビクターの両方からレコードをリリースしていたのですね。当時のこの手のジャズ人気が垣間見れますね。

  • 2月:出船の港 / 藤原義江
    作詞:時雨音羽、作曲:中山晋平
  • 05月:波浮の港 / 佐藤千夜子
    作詞:野口雨情、作曲:中山晋平、編曲:中山晋平、演奏:日本ビクター管弦楽団。この時代、国産レコード発と同時に、このような新民謡運動ブームな時代なのですね。
  • 06月:鉾をおさめて / 藤原義江
    作詞:時雨音羽、作曲:中山晋平。ご存知、藤原義江さんは英国人を父にもつハーフですから、声量も出ているのでしょうね。
  • 10月:新銀座行進曲 / 天野喜久代
    作詞:佐々紅華、作曲:佐々紅華、編曲:佐々紅華演奏:日本ビクター管弦楽団。佐々紅華さんは当時の風俗とか絡めた歌詞とかいいですよね。
  • 11月:青空 / 二村定一
    作詞:ジョージ・ホワイテイング、訳詞:堀内敬三、作曲:ウォルター・ドナルドソン、編曲:堀内敬三,演奏:本ビクター・ジャズバンド
  • 11月:アラビヤの唄 / 二村定一
    作詞:天野喜久代,訳詞:堀内敬三、作曲:フレッド・フィッシャー、編曲:堀内敬三演奏:コロムビア・ジャズバンド