阿部薫 -彼をまだ理解出来ていないけど気になる-
まあ、音楽なんて理解するものじゃないけど、フリージャズは特に微妙です。基本的にジャンルを意識して聞くタイプではないのですが、どうしても既存の好きなものの繋がりで聴いていると一番遠くにあったジャンルと言えるでしょう。もちろん80年代前半の混沌とした時代には、大好きな小川美潮さんもいた「Wha-ha-ha」やジャズ/ファンクよりなピッグバッグなどかなり近いところまで好きになったのですが、あくまでもロック側からかじった程度なのです。本格的にフリージャズ的な世界へハマることはありませんでした。
ところが、最近ジャズ系をネット上で探索しているとなぜか「阿部薫」という名前にひっかるんですよね。混沌とした情報のなかで検索という手段だからこそ突き当たった出会いなのかも知れません。かれは、ジャズ系の繋がりだけでなく、大好きな近田春夫さん系からの繋がりもあるんですよね。それは、鈴木いづみさん(夫が阿部薫さん)が近田ファンという事もあり「なぜか、アップ・サイド・ダウン」という彼女のSF小説はまさに近田ワールドだったりして最近彼女のことを調べなおしても「阿部薫」につきあたったのですよおよね。
そこで、今日は以前より気になっていた阿部薫さんを特集した番組が丸ごとアップされている動画をまとめて見てみました
1991年放送の水曜プレステージ
全25の再整理リスト
http://www.youtube.com/view_play_list?p=6DBC6877A722FD77
この番組すごかったです。司会:蓮舫、出演者:相倉久人、芥正彦、平岡正明、三上寛、五木寛之、パンタ、山川健一。生前の彼をよく知っている人知らない人などおりまぜての出演でした。この出演者構成として面白かったのは、いわゆるジャズ専門の人がいないじゃないですか、しいていえば平岡正明さんがジャズ評論家ですが、なんと彼はこの番組の主演が決まるまで阿部薫を聴いたことが無かったそうです。たしかに、平岡正明さんといえば、もう少し上の世代山下洋輔さんあたりに詳しいイメージがありますね。山下洋輔さんといえば、出演はしていませんでしたが、番組の冒頭でSF作家アルフレッドベスターを引き合いに出してくるとは、ジャズとSFの60年代的関係を妄想させるコメントが印象的でした。ここに筒井康隆が出てくればジャズ大名ですからね(全く関係ないですが)。
また、パンタや山川健一さんの出演で私の立ち位置であるロック側からの関わりが分かりやすかったりしたのでありました。
まあ、番組を観ても結局「阿部薫」を理解は出来ていないのですが、興味は増してきました。純粋に彼の奏でるサックスの音色に関する話と、彼の存在していた時代に対する話とが混ざり合ってしょせん後追いの理解しかでしまいんですね。
この番組で五木寛之をちと見直しました。最近読んだ「みんなCM音楽を歌っていた」にも書かれていましたが、五木さんって三木鶏郎さんの文芸部出身でCM音楽とかも作っていたんですね。なかなか音楽に関する造詣も深いですね。
- 恋人よ我に帰れ/阿部薫
なんだろこの滲み込む感じ - 「13人連続暴行魔」より 阿部薫
そういえは、若松孝二監督とのことも興味関連です。 - エンドレス・ワルツ
この映画賛否あるようですが、単純に観てみたいです。なにやらアップされているようですね。イメージ的には町田康がハマっていますね。