デジタルジレンマ

みなさんは、デジタルジレンマをごぞんじでしょうか?文章はもちろん、音楽や映像などを利用するのには非常に便利なデジタルデータですが、長期間の保存には適していないのではないかといわれています。デジタルデータは数年でその保存形式が変わってしまったり、メデイアの故障時に修復が困難であることはみなさんも実感されているのではないでしょうか?
米国の映画芸術科学アカデミーによると、映画はデジタルで保存する場合、35mmフィルムを保存する方法に比べて、同等の画質の映像データをストレージに記録・保存する方法は格段にコストが高くつくという報告がでています。
たしかに、身近な例でも、ほんの20年前のワープロ文章などもすでに見れなくなっています。これは、正確にはアナログの分類に入りますがβで録画したたくさんの80年代のテレビ番組が見ることが出来なくなってしまいました。デッキが残っていてもテーブルがどこまで保存できているかも、疑問です。
家にある古い写真や博物館での古い記録映像とか見るのがすきなのですが、デジカメで撮った写真はマメなメディア変換なしに孫子の代まで見ることができるのでようか?
もっと、シリアスな問題としては、先日、欧州で進む核廃棄物埋蔵計画が発表され、安全確保のため少なくとも10万年保管するように設計されている。そうですが、そのことを記録した資料が10万年に年月に耐えられるのか問題になっています。まさにデジタルジレンマ!

ものごと進む速度は年々早くなってゆき、目先の新しい技術ばかり追いかけがちですが、孫子の世代までを俯瞰した視点も重要ですね。そういった意味ではいまの実年は20年前、30年前の世界と今の違いを教訓にして次の世代へ普遍的である事柄の重要性を伝えるべきだと思いました。