日本のジャズメンにおけるワタナベさん スヰングジャーナル1954年7月號より

先日入手した、スヰングジャーナル1954年7月號よりのねたです。この有名なジャズ雑誌の50年代の記事は当時の雰囲気がわかりなかなか楽しく読めます。
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そんななかで、他愛のない記事のひとつに、「JAZZ界ゴシップ」というものがありました。まあ、アーティストのちょっとした情報などの豆コーナーなのですが、本日ピックアップは次のような記事です。

アダ名は便利?
渡辺の姓を名乗るプレイヤーが実に多い我国ジャズ界。”アノ渡辺がネ” ”ワタナベつてどの渡辺だい" と云うわけでどうも不便。そこで何時とはなしに次の様な分類が出来たワケ

  • ナベシン:(渡辺晋シックス・ジョーンズのベース)
    Shin Watanabe and Six Joes - ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
  • アルナベ:(渡辺辰郎ファイヴ・サウンズのアルト)
    Teruo Yoda and Six lemons - MINKA
  • サダナベ:(渡辺貞夫コージイ・クヰンテットのアルト)
    MOCAMBO SESSION '54
  • アコナベ:(渡辺弘アコーディオン)
    サックス奏者の渡辺弘さんとは別の型のようです。
  • サクナベ:(渡辺平太レッド・ハット・ボーイズのテナー)
    中村八大さんも客演していた、レッド・ハット・ボーイズのテナー)

  • コロナベ:(渡辺明アルト)
    MOCAMBO SESSION '54
    同上

ジャズなセンスってこういったアダ名付けにも現れていますよね。渡辺貞夫さんはナベサダでは無かったのですね、いつから反転したのでしょうかね。それとも当時から複数の呼び方があったのでしょうかね。昭和ジャズを語る上では「渡辺」は重要要素ですね。