【TJC 45's】特別番組:ニッポン放送「近田春夫と篠木雅博の徳間ナイトニッポン」1/30放送 (最終回)

最終回です。本日近田さんの選曲ですが、比較的バランス良い選曲。篠木社長との対話でも近田さんの頭の回転の良さが出ていて、PirateRadioの丸テーブルセッションの時とは違った大人な対話。そのなかでも近田さんならでは音楽に対する的確な批評性が冴える放送でした。全体としては、これまでも他の場所で近田さんが言及していたような流れの歌詞を大切にしたスタッフの情熱が感じられるような曲作りに対する思いが感じられました。

  • 新宿そだち/大木英夫・津山洋子
    作詞 別所透. 作曲 遠藤実。1967年の作品。近田さんがディスコの箱バン時代にアクセントとして演奏していたようです。篠木社長は当時、二代目広沢虎造ばかり聴いていたそうです。そのアナログレコードを近田さんからプレゼントされたエピソードを披露。実は広沢虎造も興味深い存在なのです。
  • 鳥取砂丘 / 水森かおり
    作詞 木下龍太郎作曲 弦 哲也。まったく知らなかったのですがすごい動画再生回数でありコメント数も多く一部では凄く支持されているのだなと感じました。水森かおりさんの所属プロダクションの長良じゅんさんをコンセプチュアルなプロデューサーとして高く評価されてましたがなるほどです。
  • 俺ら東京さ行ぐだ / 吉幾三
    作詞作曲 吉幾三。近田さんは定説では日本初のラップということで紹介。ところが篠木社長の話から訛り歌唱論へ、訛っているが故ラップは合っていたのではないかと。訛り歌謡繋がりであの有名な城卓矢の「スタコイ東京」の話題も。この訛り論面白いかも。私のテーマのカタコト萌え歌謡にも通ずる物がありそうです。しかし、改めて吉幾三さんって凄いですね、この曲もある意味スタンダードであり、ニコ動のMAD等でうちの息子達も大好きであります。
  • 先生 / 森昌子
    作詞阿久悠 作曲遠藤実 1972年作品。音楽の形態としては童謡っぽい演歌であるが、実はその内側にあるものは革新的な戦略があった作品。
  • よこはま・たそがれ / 五木ひろし
    作詞:山口洋子/作曲:平尾昌晃/編曲:平尾昌晃 1971年の作品。たしかに、歌詞がよく出来てる。ここでのエピソードで面白いのは、業界へ入る前の篠木社長がほぼアポ無しでたずねて行って話を聞きに行った件です。ここで、篠木社長は当時の作家の方がおおらかだと話されてましたが、明らかに篠木社長のキャラクタのなせる技であることは間違えなさそうです。
  • 春咲小紅 / 矢野顕子
    作詞:糸井重里 作曲:矢野顕子 1981年作品。CMタイアップ全盛の話。ジャパンレコードの皮切り作品。ジャパンレコードって今思うと凄かったね。
  • 好きだよ。〜100回の後悔〜 / ソナーポケット
    いまの曲です、近田さん社長をまえに正直なコメント。「青臭いというか照れくさい感じがする」それを受けて社長が「私自身の違和感に感じるものを良しとする」。

篠木社長は、これからの音楽業界スタッフが情熱をもって制作にあたるとともに、等身大の歌を歌ってゆくような曲を作ってゆきたいということで締めくくっていました。この放送で言及していたように近田さん自身も新たな音楽の制作にぜひ関わっていただきたいと思います。